甘利明経済再生担当相や事務所側が、千葉県白井市の建設会社Sと独立行政法人都市再生機構(UR)の間で発生したトラブルの補償交渉の口利きをする見返りに、建設会社幹部から1200万円もの金銭や接待を受けていたとする記事が、1月21日発売の週刊文春に掲載されました。
甘利大臣 賄賂疑惑の概要や建設会社の名前
甘利大臣 賄賂疑惑の概要
URが行っている道路建設の補償を巡り、2013年5月に建設会社Sが総務担当の一色武氏を使い、甘利事務所に「何とかしてほしい」と口利きを依頼しました。
その後、建設会社SとURの交渉は進展、2013年8月には、URから補償金として建設会社Sにおよそ2億2000万円が支払われました。
2013年11月14日には、大臣室で甘利大臣に面会。桐の箱に入ったとらやの羊羹と一緒に、封筒に入れた現金50万円を「これはお礼です」と渡したとなっており、その時の写真が週刊文春に掲載されています。
この時の面会をセットしたのは清島所長で、週刊文春の取材に「献金という形で持ってきたのではないですか」と回答しました。ただ、このお金は政治資金収支報告書に記載されていません。
2014年には、再び建設会社SとURとの間に新たなトラブルが発覚して、建設会社Sは、再度甘利事務所に頼ることに。
このようにして3年にわたり、甘利大臣や地元の公設第一秘書の大和事務所所長、清島健一氏や鈴木陵允政策秘書に資金提供や接待を続け、総額は証拠が残っているものだけでも1200万円になるというものです。
一連の金銭授受は政治資金規正法違反、斡旋利得処罰法違反の疑いがあるとして、大きく報道され国会でも野党が激しく追及するという流れになっています。
甘利大臣 賄賂事件の疑問
今回の事件について、『WiLL』編集長、元『週刊文春』編集長の花田紀凱が、”『週刊文春』甘利大臣賄賂1200万円、スクープに二つの疑問”というタイトルで、ブログ記事を書いています。
このスクープ、ちょっと気になる点がないでもない。
一つは告発した総務担当という一色武なる人物は実名を出しているが、会社名が匿名ということ。それと秘書とのやりとりを録音したり、毎回記録を残し、渡した現金のコピーを取るなどあまりに用意周到なこと。普通、ここまでやらないだろう。一色武なる人物の経歴が知りたい。もしかしたら、警察関係か。(企業の総務には警察関係者の天下りが多い)。
もう一つは、別件、外国人のビザ申請で清島健一公設第一秘書秘書に20万円渡した時、『週刊文春』の記者を同行させて、写真を撮らせていること。勘ぐれば、そのシーンを撮らせるために、わざわざ金を渡したのではと勘ぐることもできる。
その辺りをライバルの『週刊新潮』が徹底取材してくれたら面白いのだが。
出典:http://bylines.news.yahoo.co.jp/hanadakazuyoshi/20160122-00053681/
昨日のブログで書き落とした疑問が、もうひとつ。
告発した一色武なる人物、S社とURのトラブルの仲介を、なぜ甘利氏の地元、大和の事務所にたのんだのかということだ。
S社の本社は千葉県白井市。常識的に言って誰か議員に頼むとしたら、地元の議員に頼むのが自然だろう。それに総務担当という一色氏が名前を出しているのに社名だけ出さないというのも不思議だ。
テレビを見ていたら、テレビの記者がS社に取材に行くと、慌てた社員がけんもほろろ、何か触れてはいけないことのように取材を拒否していた。S社としては本当は告発を望んでいなかったのではないか、そんなことさえ思わせる異常な対応だった。
一色武という名は本名ではないなど、一色氏に関しては幾つかよからぬ情報も得ている。
出典:http://bylines.news.yahoo.co.jp/hanadakazuyoshi/20160123-00053722/
確かに、斡旋収賄罪・斡旋利得罪の相手方である斡旋贈賄罪・斡旋利益供与罪の実行犯が秘密に録音をして文春に告発するなんて、考えられないことです。
また証拠の写真や賄賂として渡したお金を1枚1枚コピーしていたという点も、もしかすると甘利大臣ひいては安倍内閣を貶めることを目的とした勢力による仕業?なのかも知れません。
建設会社Sの会社名は、総務担当 一色武氏は現在
週刊文春に掲載された千葉県白井市の建設会社Sについて、ネット上では、すでに調べられており「薩摩興業」という会社です。
薩摩興業について
会社名 :薩摩興業株式会社
郵便番号:〒270-1415
住所 :千葉県白井市清戸272
電話番号:047-492-3311
設立 :1973年9月
資本金 :1000万円
代表者 :寺床博好
従業員 :5名
資本金1000万円、従業員5名の会社というと、一般的には、2次、3次など下請けをする小さな土建屋と考えられます。
この事件を告発した総務担当の一色武氏(62歳)という人物はこの暴露の後、行方不明になっているようです。
ただし、マスコミがこの建設会社を訪ね、一色武氏のことを社員に尋ねると、
「一色武という名前の人物は、この会社の社員にいない。それに社員はみんなそのようなこと(事件)が、あったことすら知らない、知っているのは社長だけだ。でも、社長は(文春の発売日以降)行方不明になっている。」と答えています。
また、報道機関が入手した一色武氏の住所に訪ねると、そんな人は知らないと言われたり、「一色武」という名は本名ではないという情報もあるなど、 疑問・不審な点が多い事件です。