舛添知事 東京都知事としての仕事ぶりや実績は?選挙公約は早々に削除?

東京都の舛添要一知事の政治資金支出などを巡る公私混同問題で、都議会7会派全てが舛添氏の不信任案を議会運営委員会に提出したことで、舛添知事の辞任もしくは失職ということが決定的になってしまった。

舛添知事 東京都知事としての仕事ぶりや実績は

ところで舛添要一氏は、2014年2月に東京都知事選挙に当選して都知事就任しましたが、これまでの東京都知事としての仕事ぶりはどうだったのでしょうか、そして、東京都知事として実績は何かあるのでしょうか。

都議会も都庁職員も怖れた石原元知事と猪瀬前知事

ここで舛添知事を歴代知事と比較してみようと思う。

石原慎太郎元知事は人気が抜群で選挙に強く、実績も十分。猪瀬直樹前知事にしても石原氏のようなカリスマはないにせよ、五輪招致をはじめ都政への功績は多く、選挙は圧倒的に強かった。仮に都議会が、彼ら2人のような知事に敵対すれば、世論を敵に回すことになる。だから、議員達は最終的に両知事には折れざるを得なかった。

ところが舛添知事には、カリスマも実績もなく、選挙もそれほど強くない。議会側にすれば、与しやすい知事ということである。

それでは、歴代知事は都庁職員からどのように見られていたか。石原氏は、ひと言でいえば怖れられていた。行政改革の手腕に長ける猪瀬氏は、役人からすれば厄介な存在。敬意を持ちながらも、仕事が増えて大変なので不満も抱かれていた。

「裸の王様」の舛添知事

舛添知事は前任者2人のように既得権益に斬り込むような真似はせず、これまで仕事らしいことを何もしていないので、敬意も敵意も持たれていない。はっきり言って無風状態だ。足を引っ張ってやろう、とさえ思われていない。だからこそ、舛添氏は内部から足を引っ張られず、勘違いをし、「裸の王様」状態なのである。

前任知事2人は公用車で温泉に行ったことはないし、公金の公私混同などはしない。一方で、舛添知事は税金の使い方がメチャクチャだ。彼が力を入れている都市外交にしても、石原都政では「アジア大都市ネットワーク21」を立ち上げ、多都市間で事業を行っていた。猪瀬氏は副知事時代からトップセールスを行い(副知事でトップセールスという言葉は妥当かわからないが)、例えば東京都の水道、下水道などインフラシステム等を積極的に外国の都市に売り込んでいた。

ところが、舛添知事が就任した2014年に都が策定した「東京都都市外交基本戦略」は中身が空っぽで、何を目指しているのかさえわからない。熊本地震が起きているというのに、外遊先のアメリカでオープンカーに嬉々として乗り込んで批判されたが、これまでの外遊で成果を都に持ち帰ったことなどない。そもそも外遊の目的自体が不明確なので、海外に遊びに行っているに等しい。

出典:日刊SPA「なぜ舛添都知事の無駄遣いをだれも止めなかったのか?

東京都知事としての彼の実績も同じだ。猪瀬前知事が行政改革をやろうとして労働組合の反発を受けたのに対して、舛添知事は労組にとても評判がいいという。余りある財源を気前よく使うからだ。

要するに、彼の政治手法は官僚のいやがることはしないでみこしに乗ることなのだ。これが封建社会で「殿様」としてうまくやるコツで、官僚の評判もよく、二つの内閣で厚労相をつとめた。いばり散らすばかりで官僚にボイコットされた長妻厚労相よりましだが、結果を出していないという点は同じだ。

政治とカネの問題はわかりやすいのでマスコミが集中するが、問題はこの2年間で、彼が都知事として何をしたかということだ。都の予算は7兆円もあるが、私のような都民はゴミの収集ぐらいしかサービスを受けていない。世田谷区の待機児童率は47%で、日本一だ。オリンピックは開催できるかどうかもあやしくなってきた(しないほうがいいが)。

舛添氏にはいろいろ人格的な批判が多いが、政治家としてちゃんと仕事をすれば弁護の余地もある。最大の問題は、彼が政治家として無能だということだ。騒ぎの発端になった「都市間外交」なんて、都民には何の意味もない。たとえエコノミークラスで行っても、そんな仕事は無駄なのだ。大名旅行しかやることのない知事には、早く辞めていただきたい。

出典:アゴラ「舛添要一氏は政治家として何をしたのか

舛添知事がやたらと主張してきたのが「仕事量」だ。名前こそ出さないものの、石原慎太郎元知事を引き合いに出し、「前の人を批判する気はないが、週に1回しか出てこないとか」などと批判。公金タカリを追及されると、ますますヒートアップし、「24時間365日、都民のために働いている」「(海外出張先で)1日にふたつくらい英語、フランス語で話す。そういうことを1回くらいしかやらない人と10倍差がつく」と言ってのけた。

前任者らと比べて10倍以上働いていると言いたいようなのだが、都民の生活は向上しているのか。

例えば、保育サービス。「待機児童ゼロ」を公約に当選した舛添知事は、利用児童数を毎年1.2万人ずつ増やし、2017年度末に4万人分の受け皿を作って待機児童を解消するとしたが、都独自の「認証保育所」を導入した石原都政時代と状況は変わっていない。

「新聞の都内版でしか動向を報じられないことが不満だった舛添知事は、1面に取り上げられるような成果を挙げたいと焦っていた。それで、国際金融センターとか、水素社会構想とか、自治体レベルではどうにもならない大きな政策ばかり打ち出す。東京としてやれること、やるべきことをやろうとしない。都知事というより、首相感覚なんです。都市外交を掲げて外遊に励んでいたのも同じ発想です」(都庁関係者)

出典:日刊ゲンダイ「石原都政と状況変わらず 舛添知事「仕事10倍」のデタラメ

舛添知事 公式サイトの選挙公約(政策)ページは、知事当選後早々に削除!

舛添要一氏、2014年2月に東京都知事に就任した後、舛添氏自身の公式サイト( http://www.masuzoe.gr.jp/ )から、知事選挙期間中に掲げていた公約(政策)のページは、当選後早々に削除していました。

そのため舛添知事の選挙時の公約(政策)を見るには、インターネットのアーカイブ保管サイトから、削除された公約(政策)のページを何とか見ることができます。

舛添知事 選挙公約・政策

舛添要一 都知事選挙 公約(政策)のページ

・舛添知事 (削除された)公式サイトの選挙公約・政策 ページ1
http://web.archive.org/web/20140214063707/http://www.masuzoe.gr.jp/policy

・舛添知事 (削除された)公式サイトの選挙公約・政策 ページ2
http://web.archive.org/web/20140214065400/http://www.masuzoe.gr.jp/policy-2

2014年の都知事就任時は、都民から期待され、多くの支持を得ていた舛添要一氏だったが、今はその当時に考えられない事態になってしまった。

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