覚せい剤取締法違反の罪で起訴された元プロ野球選手・清原和博被告の5月17日の初公判に、野球評論家の佐々木主浩さんが弁護側の情状証人として出廷することが、分かった。
清原和博被告とは同学年で、甲子園での対戦はなかったが、高校時代からの親友である佐々木主浩さん。清原被告が覚醒剤を所持で逮捕された時には「ぶん殴ってやりたい」と親しさ故の怒りをあらわにしたが、親友のため、証言台に立つ決意を固めた。
佐々木主浩 清原和博に「刺青消せ!」と忠告
テレビからも姿を消していた清原和博さん。2014年1月に野球殿堂入りした大魔神・佐々木主浩氏の祝賀パーティー(2014年12月)に駆けつけた。
清原が孤立する理由の一つに、ヤクザも顔負けの「入れ墨」がある。08年の引退直後、右ふくらはぎに龍を彫っただけでは飽き足らず、今は左胸から背中に向かっても昇り龍の入れ墨がある。大魔神はこれが我慢ならなかった。出席者の一人が言う。
「佐々木が清原に『入れ墨を全部消して一から出直せよ』と諭すように言っていた。周囲はヒヤヒヤでしたが、そんなことを面と向かって言えるのは佐々木くらい。清原も神妙な面持ちで聞いていました」
大魔神はパーティー後に清原らを飲みに誘ったという。が、渦中の清原がいると聞くや、理由をつけてやんわりと断る出席者が続出。そんな空気を察知したのか、清原は1時間足らずで会場を後にした。
出典:日刊ゲンダイ『“大魔神”佐々木主浩 清原に「入れ墨消せ!」と一喝していた』
佐々木主浩 現役引退登板で親友・清原和博が男泣き!
現役引退を決めた大魔神・佐々木主浩投手が、2005年8月9日に故郷仙台で行われた巨人戦で“引退登板”した。
引退登板では、親友でもある清原和博選手と対戦、フォークで空振り三振を奪った。涙をこらえて投げる佐々木、涙で球が見えなかった清原。一時代を築いた2人のラスト対決に、満員の球場は感動に包まれた。
佐々木 キヨがいたからここまでこれた。意地やプライドなんて言葉では表現できないほどの気持ちでやってきた。最後まで負けるもんか! の思いで投げたかったから、キヨとやりたかった。
清原とは67年度生まれの同期生。東北高時代、PL学園の清原、桑田のKKコンビは雲の上の存在だった。ともに高3だった85年夏の甲子園。対戦はなかったが、出入り口から特別扱いされるKKに対し、コンプレックスを感じプロ根性が芽生えた。開会式の日、清原のスパイクを偶然見つけて、砂をかけた思い出がある。
佐々木 片や球界のエリートで、オレは東北の田舎者だった。でも今に見てろと。プロに入ったらオレが一番になる思いで、それからずっとキヨを意識してやってきた。
清原もそのエピソードを覚えている。「ええ根性しとるヤツがおるな、と思ったな」。プロになっても佐々木は清原を追い求め、プライベートでも清原が高級車を購入したと聞けば、自らも高級車を購入した。すべてにおいて清原に負けたくない一心でプロ人生を送ってきた。
あれから20年-。2人ともプライドが高く、負けず嫌いの性格。佐々木がメジャー時代には衝突して距離を置いた時期もあった。だが、2人の絆は再びグラウンドで固いものとなった。そして今、佐々木がユニホームを脱ぐ現実に、清原は寂しさを隠しきれなかった。
清原 いろんなものが込み上げてきて。本当に寂しいよ。最後は世界一のフォークがきた。成績どうこうではなくて、最後は日本球界で、という生き方に敬意を表したいな。また1人サムライがいなくなるのは寂しいが、オレも力の続く限りやっていく。佐々木の魂はもらった。
出典:日刊スポーツ「清原号泣、さらば大魔神」